決意表明になるでしょうか

2011年07月26日

「自立準備ホーム」を運営しています
         NPO法人香川野宿者支援の会

自立準備ホームとは

 法務省・保護局は、「刑務所や少年院を出所したのち、帰る家の無い人が、自立できるまでの間、一時的に住む事の出来る民間の施設」として、『更生保護施設』と『自立準備ホーム』を設定しています。
 『自立準備ホーム』は、保護局の『緊急的住居確保・自立支援対策実施要領』で、「保護観察に付されている者及び更生緊急保護の対象となる者(以下「保護観察対象者等」という。)であって適当な住居の確保が困難な者について、更生保護施設以外の宿泊場所に宿泊させて行う措置を委託する」と その趣旨を定めています。

私たちは、受託事業者です

 この7月8日に、高松保護観察所の登録が完了しました。
この登録は、これまでの野宿者支援の会の活動で、出所者や受刑中の方の支援に数多く関わってきた実績があるからです。その他、「受託事業者の要件」は満たしています。この話が保護観察所から来た時に、NPO法人の登録作業を進行させていましたので、より好都合な状況になりました。

これまでの事

 これまで、野宿者(野宿生活者、「ホームレス」)の方が食事もままならないほどに追い詰められての「犯罪」をして、刑事裁判を受ける時、国選弁護人の弁護士から連絡を貰って、接見・面会、弁護側の証人などで関わり、出所後の生活保護申請をサポートしてきました。数多くの実績があるとは云っても、私たちの知らない事件や裁判も数多くあり、ホームレスの出所者も数多く居ました。もどかしい思いもしながら、手の届くは範囲での支援でした。
 出所後、ホームレスに戻ってしまっていた方とも、駅や公園で数多く出合っています。再びホームレスにしてしまうのではなく、あるいは再び罪を犯させるのではなく、その前に支援の手を差し伸べる事が出来ないだろうかと、忸怩たる思いでした。
 今回のこの一歩を、本当に嬉しく思っています。

まず始めに、こんな事をしようと思っています

 私たちは、野宿者支援の民間NPOですから、「出所者」といえども、野宿生活者への支援の手法と同じやり方をしていきたいと思います。まずは、アパートでの落ち着いた生活が出来るように、必要な生活習慣を身につけていただくことから始める事が必要だと思っています。
 保護観察所から委託を受けてのお世話ですから、当事者にも保護観察所の“縛り”がありますので、私たちも少し強く生活指導が出来る事が大いに利点だと思っています。たとえば食事の習慣にしても、わずかなお金でも暮らしていける方法を学んでもらわなければなりません。また、「自立」は孤立によっては実現できません。友人知人との穏やかな関係を保ち、共に助け支え合ってこその社会生活を得る事で、真の「自立」も可能です。身も心も置場があってこその、平安です。その状態に辿り着けるように、過去に同じような苦労をしてきた、忌憚なく話の出来る仲間の紹介をしていきたいと思っています。

勿論、私たちが更に経験を積む事が、第一です

 今後の行動と、報告をお待ちいただければと思います。



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この記事へのコメント
とても興味深く拝見しました。
これからの報告を楽しみ(?)にしております。
負の部分を隠さず、正面から向き合える社会になれば良いな、
と思っています。
お互いに頑張りましょう!!
Posted by 0-た at 2011年07月26日 21:56
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