出所ホームレスの方の為に

2014年02月11日

 出所後のお世話をする事になっている方に面会する為に、松山刑務所に行ってきました。
 その訪問で、松山刑務所から、間も無く出所する方で行き場のない状態の方の相談がありました。
 「行き場が無い」というのは多分、考え方の違いだろうと思います。当事者と話をしました。「本来の希望」があり、それが実現できないことで、刑務所は「行き場が無い」と判断したようです。当事者に様々な現状と今後の予想される事を話し、「本来の希望」が実現されないとすれば次善の策を取らざるを得ない事の理解していただきました。10分から15分ほどの話の中で、当事者の方の本当に必要な方策に了解を得る事が出来ました。
 当事者の希望を聞きながら、実現できる選択肢についての了解を得るという会話を、多数の経験を持っているはずの刑務官が出来なかったことに驚きました。
 立場と、当事者に対する距離の取り方の違いでしょうか。

 別な局面の事ですが、永く野宿をされている方が、他者に対して大きく不信感を持っています。個人の善意でその方を助けようと奮闘している方が居ましたが、その当事者の言葉に振りまわされ、傷付いてしまいました。当事者の思いをゆっくり深く理解をせずに、急いでしまって、自分の基準で物事を判断したことが間違いだったと思っています。「追い立てたらだめですよ」と助言したのですが、善意の空回りに終わりました。
 これも、自分と相手との関係を見定められていない結果だと思います。

 相手の本音を聞きたいならば、心を開いてくれるまで待つとともに、信頼される為には急がない、慌てない、押し付けない事が必要です。
 最初の一歩を踏み出しのが、3分で決まる場合もあれば、3年かかることもあるのが「野宿者支援」です。失敗したからと言って諦めないのが、「野宿者支援」です。人の気持ちの多様な状態を、当然あるべき事と思っていないと、結果として当事者の為にもなりません。
 


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