設立趣意書

2011年07月25日

設 立 趣 旨 書

1 趣 旨

私たちの住むこの町にも、沢山の野宿の生活を余儀なくされている方がおられます。
この野宿者(路上生活者・ホームレス)の問題は、いわゆる「先進国」全てにおいて発生している社会的な問題です。しかも、日本では福祉行政や人権擁護の対象として充分には救済されておらず、困難な状態の中で苦しい生活を余儀なくされています。とりわけ、「生活保護法」がありながら、その利用が様々な事情で困難な状況があります。
 また、次々と新たな野宿者が作られています。野宿一歩手前の方も沢山おられます。
 これらの方に、生活保護申請のサポートをする事で、野宿の生活を終わらせる事が出来ます。
 しかし、当事者にとっては、アパートでの生活が始まってもまだ生活の困難は続いています。さまざまな事情から野宿の生活を余儀なくされてきたわけですから、アパートでの生活もさまざまな困難を引きずってしまいます。再び路上に引き戻されることの無い様に、継続したサポートが必要です。また、仕事の確保も必要です。仕事は、収入だけのことでなく、生きがいの問題でもあります。そして高齢独居の状態は、近い将来の困難が当然予想されますが、その事への対応も準備しなければならないと思います。

2 申請に至るまでの経過

幾つかの契機があってこの問題に気付いた20人程が集まり、03年10月に「野宿者支援の会・香川」が生まれました。数回の現状調査や年末年始の「夜回り(当事者の方に声を掛ける行動)」で、早くも沢山の緊急な対応を求められる状況に出会っています。その後も、次々と野宿の方を生活保護申請につなげています。7年余りで200人以上の方を、生活保護を受けてのアパート生活を実現してきました。大きな成果だと思っています。そして、これからも更に多くの方を支援して、野宿からの離脱を実現していかなければなりません。
この活動の継続は最も重要で、個人の善意に基づくボランティアから、法人格を持つ団体の継続的な事業に発展させなければならない社会的な要請が出来てきています。
また、野宿の状態から生活保護を受けてアパートで暮らし始めても、沢山の問題を当事者は抱えています。保護開始移行の当事者に対する継続的なサポートを続けてきましたが、継続的でより多様な支援が要請され、なおかつ膨大な活動が要望されていることに気づきました。特に、緊急避難的宿泊施設の確保や、他県で行われている行政からの委託事業の受け皿のためには、任意的な市民運動から、法人格を持った組織に衣替えをする必要に迫られています。
ここに、NPO法人を立ち上げることになりました。

  平成23年 4月 8日




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