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Posted by あしたさぬき.JP at

救えたのか、救えなかったのか。

2014年03月10日

生活保護受給者のサポート現場報告です

 (個人情報に関わることも書くことになるかもしれませんが、現状を訴える為の事として、当事者も許してくれる事と思っています。)

 数日前にアパートの管理会社から「家賃が入っていない」との連絡がありました。アパートの入居時に保証会社の保証が取れない方には、「支援の会」が保証人になっています。
 何度か訪問しましたが、連絡が来ませんし、ドアの呼び鈴にも差し込んだ伝言メモ反応してくれません。今日は、「家賃を払わないと、追い出されます」と伝言メモ用紙に書いて差し込みました。
 そのメモを見て、Aさんは歩けないので、タクシーで不動産会社に来ました。不動産会社から連絡があり、駆けつけました。
 誰が見ても、命の限界な状態でした。家賃の支払いよりも、病院行きを説得しました。垢まみれで、服もドロドロです。酒は飲んだと言いますが、5~10日ほど、食事はしていないと言います。異常な体調は、その他にも沢山確認できました。
 「病院に行こう」と言っても、「嫌だ」と言います。何度か言葉を交わしているうちに、便でお尻も汚していることを聞く事ができ、その事が一番大きな病院行きの障害でした。古着屋に走って、服を買え揃い、不動産屋のトイレで体を拭いて、服を着替えて貰い、以前一度行ったことのある病院に連れていく事が出来ました。
 (不動産屋の、「家賃が」は商売の範疇ですが、それ以外は善意の行為です。助かりました。)

 市役所のケースワーカーに連絡して、窮状を知らせましたが、通常以外の事は出来ないと言います。常日頃の態度も知っていますので、悪意のある人だとは思っていません。しかし、緊急事態に反応できない感性の鈍さには、福祉行政の限界を痛いほどに感じてしまいました。
 また、3月分の支給だけでなく、2月分の支給も受け取りに来ていない状態でした。ケースワーカーも何度も訪問したと言いますが、異常事態を解決する能力が無いのです。お座成りな訪問が、通例化しているのでしょうか。 
 もし、2月の支給を取りに来なかったことで、「大変!!」と思い、行動していれば、ここまでにはなっていなかったかもと思ってしまいます。

 Aさんは、病院から生きて出れないかもしれないほどに重病でした。
 私は、何に怒るべきなのかも解らないほどに、暗く深く重い気持です。
 私の力の無さでしょうか。